やっと時間ができたので、

前から書くと言って、書いてなかったことを書きましょう。一般論では
なく、私の働いているところの話ですので。


私の働いている大学は、有名ではあるけど、偏差値は低い大学です。その
ため、色々な学生がいてます。言ってみれば、街中で、18歳から22歳の人、
集まっておいでと言って、集まった人たちが学生みたいなもんです。有名
であることと付属高校があることから、ある程度の学生は集まります。しかし、
学力や意欲にあまりにも差があります。


なぜ、そこまで差があるかというと、

  • AO入試や推薦入試で簡単に入れること
  • 上記入試で、合格してしまうと、勉強をしなくなること(3年生の夏から秋)
  • 通常の入試で入ってくる学生は、ぎりぎりまで勉強すること


受験勉強をしたことのある人なら判ると思うのですが、受験勉強ってのは、
高校でやったことを頭に叩き込むのに丁度よい機会です。理解できてない
ことを理解し、理解できたと思ったことが実は理解できてなかったことに
気づく。そんな繰り返しだと思います。


そういう経験をしていない人たちは、大学に入って、授業を受けると愕然と
します。判らないことだらけ、授業はとりあえず出てるだけ。テスト前にな
って、ノートを見ても何もわからない、何もできない、どうやって勉強すれ
ばいいかも全くわからないという状態になります。当然ながら、テストは出
来ずに不可を取る。


うちの大学だと、5割はそんな感じの学生でしょうか。よくわかって単位を
取るのが1割、何とか努力して単位を取るのが3割、残り1割はあきらめて
来なくなってしまうという感じです。真っ当に評価するとこんなものだと思
っているのですが、ある先生だと、出席してれば単位が取れるなんてことに
なってたりします。


私の学生時代だと、単位を取るのが難しい先生も居れば、簡単な先生も居る
というのが大学だと思っていました。当然、学生も遊んでれば単位は取れな
いし、卒業もできないと判っていたと思います。だからこそ、判らないフラ
ンス語を読み、眠くなるような日本史*1の授業に出て、ε-δ論法
四苦八苦して、単位を取ったわけです。


しかし、今の学生は残念ながら努力しているようには見えません。バイトや
私生活で忙しいのかもしれません。勉強しようとしても理解できないのかも
しれません。そこであきらめるのです。何としても単位を取るんだって気構
えが見えんのです。世相ちゃあ、世相かもしれません。こっちも力抜いて、
いいよいいよって単位をあげるのはできます。
でもね、それが何になるってんでしょう?


人間楽して、手に入れたものって、何の執着もなければ、何も嬉しくないと
思うのです。苦労して手に入れたからこそ、嬉しくもあり、これぞと思いた
くなるのですよ。学問も一緒だと思います。考えて、考えて、こうだとわか
ったとき、やっとプログラムが動いたとき、それこそが楽しみだと思うので
すが、どうでしょう?自分の親がどれほどのお金を払ってくれているから大
学にこれるのか、1つの授業にどれだけコストが掛かっているのかよく考え
て授業を受けて欲しいと思います。


念のため言っておきますが、こちらの授業方法ややり方にも改善すべき点が
あるのは、理解しています。ここでは、学生さんの態度について書いてみま
した。そのあたりの話は別の機会に。

*1:好きな科目ではあるのですけどね